少し前の話になりますが、当社が管理しているマンションの花壇や駐車場に頻繁に猫のフンがあり、管理担当者もフンの処理に追われ、憤慨(フンガイ)していました(笑)。
それも、のら猫が偶然排泄行為をしているのではなく、誰かがこの管理マンションの駐車場に餌を撒いて餌付けをしているようなのです。最初のうちは、何とか追い払おうと猫除けの薬剤や木酢液を撒いてみたり、ベランダ下に猫が入らないように植栽に防護ネットを張ったり、猫除けマットを敷き詰めたり、涙ぐましい努力をしていました、が、効果はわずかで糞害は相変わらずでした。猫の糞は匂いが強烈です。
キャットサポーター登場

私たちもほとほと困り、駐車場に餌を撒いている本人を特定しないと状況は変わらないと判断し様子を探るうちに、どうもこの管理物件の住人の方が撒いている疑いが出てきました。そこで、まずは掲示板に、猫に餌はあげないでほしいこと、見かけたら注意してほしいこと等の張り紙を掲示しました。がしかし、掲示板に貼った程度では事態は変わらず、意を決して当の住人に直接確認に行くことにしました。ご夫婦お二人で住んでいらっしゃるのですが、やんわりとお聞きしたのですがそんなことは一切していないの一点張りでした。
仕方なく私たちは他の解決方法はないかと区役所に相談をかけてみました。そうしたらキャットサポーターという方がみえるので会って相談してみてくださいというのです。
区役所の方の話では、猫のフン尿やゴミを荒らすなどの苦情が年間6000件も市に寄せられているらしく、また毎年3000頭以上の猫が殺処分になっているということでした。市はこの現状を改善するために、のら猫の問題を環境問題としてとらえ「なごやか推進ガイドライン」なるものを作り「なごやかキャットサポーター活動」を推進しているのです。
どんな活動内容かというと、地域のキャットサポーター(ボランティア)が地域の「のら猫」に避妊去勢手術をして「なごやかキャット」(のら猫が増えなくなる)にすること、そして適切な餌やトイレの管理を行うというもの(住民への迷惑減少)です。加えてこの活動を地域の皆さんに認めてもらいこの活動を見守ってもらうようお願いしているのです。
当社も区役所の紹介でこの管理物件が所在する地域のキャットサポーターの方にお会いしました。当社が困っている現状をつぶさにお話ししたところ、不適切な餌やりはよくないということで、このマンションの住人のところへ確認とお願いに行ってくれたのです。そして、そのあと紆余曲折はありましたが、住人の奥様が餌やりを認め今後はやらないという話になりました。
今回のことでキャットサポーターという方がみえるということを知ることができて勉強になりましたが、何よりもキャットサポーターの方がボランティアで地域のために頑張っていることに感動を覚えました。皆さんも、出会うことがありましたら労ってあげてほしいと思います。

後日談があるのです
キャットサポーターの方のおかげで一件落着かと思いきや、猫の餌やりはその後も続いたのです。なんと犯人はもう一人いたのです。このマンションには防犯カメラがついているのですが、私たちは防犯カメラの記録を遡って餌をやっている人が映っていないか確認したところ、どこからともなく自転車に乗ってやってきて、猫の餌を駐車場に撒いているおばちゃんが映っているではありませんか。曜日と時間は木曜日の朝8時頃でした。
こうなったら何とかやめさせようと、私が木曜日の8時頃に現地で待ち伏せすることにしました。そうしたら、思った通り防犯カメラに映っていたおばちゃんが自転車でやってきて餌を出した瞬間に私が登場、そこでしっかり注意をさせていただきました。さすがにまずいと思ったのか、その後はのら猫の餌やりはやっと止まりました。
しかし、改めて思ったことは、私たちが気づかないところで頑張っているボランティアの方達に感謝ですね。